60代夫婦の老後資産設計:守りの資産運用で年金不安を解消
これまでの相談事例を通じて、多くの方が「お金の不安」を「安心」へと変えてこられました。
ここでは、実際にご相談いただいたお客様の事例をもとに、
どのように資産設計を行ったかをご紹介します。
※プライバシー保護のため、一部設定・金額は変更しています。
■ 相談概要
相談者: 60代前半のご夫婦
家族構成: 夫婦2人(子どもは独立済)
主な資産:
- 定期預金:2,000万円
- 保険解約返戻金:2,000万円
- 住宅ローン残債:約1,000万円
ご相談内容:
「年金だけで生活できるのか不安」
「退職金や保険の解約金をどう活かせばよいか」
「投資は怖いが、預金だけでは増えない」──そんな切実なご相談から始まりました。
■ 投資への不安と心理的ハードル
長年、銀行預金と保険を中心に資産を管理されていたため、投資経験はゼロ。
初回面談では、次のような不安の声が聞かれました。
「元本が減るのが怖い」
「値下がりしたらどうすればいいの?」
「老後に失敗したら取り返しがつかない」
こうした不安を一つずつ整理しながら、
“お金に働いてもらう”という考え方を丁寧にお伝えしました。
■ 提案内容:リスクを抑えた「守りの資産運用」
年齢や生活状況を考慮し、安定性を重視した分散設計を提案しました。
区分 | 内容 | 金額 | 目的 |
---|---|---|---|
国債 | 日本国債(元本保証型) | 約500万円 | 安全資産として保有 |
つみたてNISA | バランス型インデックスファンド(株式50%・債券50%) | 約500万円 | 積立による資産形成 |
現金 | 生活防衛資金 | 約1,000万円 | 万一の備え |
再雇用での収入(夫婦合計 年収600〜800万円)もあるため、生活に余裕を保ちながら積立投資をスタートしました。
■ 積立開始と不安克服のプロセス
最初は月1万円からのスタート。
半年ほどは「値動きが怖い」「続ける意味があるのか」と迷う時期もありましたが、
定期的な面談と運用報告を通じて、「コツコツ続ける大切さ」を実感されるようになりました。
“最初の下落を経験してもやめなかったこと”が転機でした。
価格が下がる局面でも、「安く買えるチャンス」と捉えられるようになったのです。
■ 積立額を増やした理由
5年間の運用で、ポートフォリオ全体は+30%の含み益に。
この成功体験を通じて、投資に対する信頼と安心感が生まれ、
積立額を1万円 → 10万円へ増額されました。
積立を増やした理由は次の3点です。
- 値動きに慣れ、下落時も冷静でいられるようになった
- “お金が育つ実感”が前向きな習慣を生んだ
- 定期預金とのリターン差を明確に実感した
■ 家計シミュレーション結果
項目 | 金額(概算) |
---|---|
手取り収入(夫婦合計) | 約50万円/月 |
生活費 | 約20万円/月 |
年金見込み(65歳以降) | 約25〜30万円/月 |
貯蓄余力 | 約30万円/月(黒字) |
再雇用期間中も資産を減らすことなく、
老後も年金収入の範囲で生活できる堅実なキャッシュフローが確立されました。
■ FPコメント
「60代からの資産運用では、“増やす”よりも“減らさない”が大切です。
国債による安定と、インデックスファンドによる成長の両立が鍵になります。」
このご夫婦のように、投資未経験からでも一歩踏み出すことで、
将来への不安を“数字と実感”で解消することが可能です。
■ まとめ
- 投資未経験でも、仕組みを理解すれば不安は必ず小さくなる
- 定期預金・国債・つみたてNISAの組み合わせが安心の設計
- 小さく始め、成果を感じてから積立額を増やすステップが効果的
「投資を始めるのに遅すぎることはない」
──それを証明した事例です。
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