ファイナンシャル・プランニング

ファイナンシャルプランナー(FP)はどれくらい資産を持っているのか?|純金融資産5,000万円以上の現実

ファイナンシャルプランナー(FP)はどれくらい資産を持っているのか?|純金融資産5,000万円以上の現実

「お金の専門家」であるファイナンシャルプランナー(FP)。
では、FP本人がどの程度の資産を保有しているのでしょうか?
本記事では、FP協会データ・世帯資産統計・推計モデルをもとに、FPの“リアルな資産分布”を読み解いていきます。



はじめに

ファイナンシャルプランナー(FP)は、他人のお金の相談に乗る専門家です。
では、FP本人が「純金融資産5,000万円以上」を保有している割合はどれくらいでしょうか?
この記事では、FP会員数・世帯資産データ・推計モデルをもとに、その可能性を読み解いていきます。

日本のFP・世帯・金融資産の基本データ

FPの登録数・資格者数

  • 日本FP協会の個人会員数は 約203,000人(2025年10月時点)
  • CFP® 認定者数は 約26,981人(2024年末)
  • FP技能士(1〜3級含む)の累計合格者数は 約1,296,509人

これらのうち、実際に“FP業務(アドバイス提供・顧客相談)”に携わる人はさらに限定されると考えられます。

世帯の金融資産・資産階層

  • 金融資産を保有している世帯の平均値(2人以上世帯):約1,833万円
  • 野村総研によれば、純金融資産1億円以上を保有する富裕+超富裕層は約165.3万世帯(全体の約3%)
  • 富裕層・超富裕層の資産総額は約469兆円にのぼる

これらのデータから、「5,000万円以上保有」がどの階層に位置するかの目安が得られます。

「純金融資産5,000万円以上」世帯の割合は?

正確な統計は存在しないものの、既存の階層区分や推計モデルから以下のように考えられます。

  • 野村総研などでは、5,000万円〜1億円を「準富裕層」と定義。
  • 具体的な割合は明示されていないが、上位7〜10%前後に位置すると推定されます。

したがって、FPの中でも「純金融資産5,000万円以上」を持つ層は全体の一部と考えられます。

FPにおける「5,000万円以上保有者」推計モデル

母数を「FP協会の個人会員(約203,000人)」と仮定し、以下の3シナリオで推計を行います。

シナリオ 仮定条件 割合(推定) 推定人数
A(保守型) FPも一般世帯分布と同様 約7%強 約14,000人
B(中庸型) FPは一般世帯の約2倍保有と仮定 約14%前後 約28,000人
C(強気型) FP実務家は成功者が多く×3と仮定 約21〜22% 約42,000〜45,000人

妥当なレンジ想定:10〜20%前後。
よって、FP協会会員のうち1〜2割が「5,000万円以上の金融資産を保有」している可能性が高いと考えられます。

なぜこの推計に意味があるか:信頼性と限界

意義・強み

  • FP本人に資産運用経験があれば、顧客からの信頼度が高まる
  • 「節約・家計管理」だけでなく、「資産を増やす設計」を実践している点で説得力がある
  • 推計レンジを明示することで、現実的で誠実な情報発信が可能になる

限界・留意点

  1. 母数の前提: FP協会会員 ≠ 実務FP(相談業務を行う層は限定的)
  2. データの非公開性: 5,000万円閾値での公的調査が存在せず、推計依存である
  3. 属性バイアス: FPは都市部や高年齢層が多く、資産偏りの可能性あり
  4. 純金融資産の定義: 住宅ローンなど負債控除を前提にする必要がある

記事やホームページ掲載時の補足文例(注意書き)

※本稿の数値は公的統計・推計・仮定を組み合わせたものであり、実際の「FP本人の5,000万円以上保有比率」は調査により異なります。
あくまで「論点整理・読者理解促進用の推計レンジ」としてご覧ください。

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