プロに勝とうとしない。負けない投資という考え方
スポーツの世界でもそうですが、プロにはプロの戦い方があり、アマチュアにはアマチュアの戦い方があります。
たとえばプロのスポーツでは、華麗な技を決めたり、相手を圧倒してポイントを取りにいくことが評価されます。サッカーでいえば、難しいシュートを決める、個人技で突破する、といった場面です。これはプロ同士の戦いだからこそ成立する世界です。
一方で、アマチュアのスポーツではどうでしょうか。
実は、一番大切なのは「失点しないこと」「ミスをしないこと」です。
多くのスポーツの分析データを見ると、点を取られる最大の原因は、相手のスーパーなプレーではなく、自分のミスで相手にポイントを与えてしまうことだと言われています。
では、この考え方を株式投資に当てはめてみましょう。
株式市場には、ファンドマネージャーという運用のプロがいます。
彼らは膨大な情報、専門知識、分析ツールを持っています。
正直なところ、情報量や分析力で一般の個人投資家がプロに勝つことは、ほぼ不可能です。
では、投資初心者や個人投資家が、プロと同じような、あるいはそれ以上の運用成績を出すためには、どうすればいいのでしょうか。
答えは、とてもシンプルです。
負けないこと。
つまり、市場から退場しないことです。
市場に居続けるとはどういうことか。
それは、売らずに、ほったらかしで、ただ買い続けるという投資です。
実はこれだけで、長期的には多くのプロよりも良い成績になる可能性があります。
なぜなら、プロもまた市場の一部だからです。
市場平均とは、プロも含めた全員の平均です。
プロが市場平均を上回ろうとするということは、自分自身を含む市場に勝ち続けなければならないということです。
これは、長期的には針の穴を通すような難しさがあります。
実際、過去10年、20年といった長期で見ると、インデックス(市場平均)に勝ち続けているアクティブファンドは全体の2割程度だと言われています。
ここで、考えてみてください。
あなたは、
勝てるかどうか分からない2割を選びにいきますか?
それとも、負けにくい8割を選びますか?
一生懸命調べて、分析して、選び抜いたファンドや個別株が、今後10年、20年、30年と市場平均を上回り続けるでしょうか。
そして、それを信じて、暴落が来ても売らずに保有し続けられるでしょうか。
もしそこに不安を感じるのであれば、最初から市場平均を狙いにいくという選択は、とても合理的です。
なぜなら、長期で見た株式投資は、本質的にプラスサムゲームだからです。
企業は事業を行い、利益を生み出します。
その利益は、配当として分配され、また一部は内部留保として再投資されます。
株を保有するということは、その事業の一部を持つことです。
事業が成長すれば、1株あたりの利益も高まり、企業の価値も積み上がっていきます。
つまり、保有しているだけで、企業があなたの代わりに働いてくれるという状態になるのです。
だからこそ、無理に勝とうとしない。
負けない投資を選び、市場に居続ける。
この考え方は、将来の資産形成において、とても大切な土台になるのではないでしょうか。

会社員として働きながら、長期・分散・低コストを基本としたインデックス投資と安定した家賃収入を生む不動産投資を実践し、金融資産1億円を40代で達成。 培った知識と経験をもとに、”資産形成FP”として活動し、「誰でも経済的自由を目指せる時代」を作ることを目標とします。










